この記事では、Google広告における「検索語句(クエリ)」と「キーワード」の違いを説明し、活用する方法について解説します。
検索語句(クエリ)を正しく把握することで、ユーザーの意図に沿った広告配信が可能になり、広告効果を最大化できます。
この記事ではGoogle広告をはじめたけどうまくいかない方や検索語句とキーワードの違いを知りたい方に向けて書いています。
- Google広告における検索語句とキーワードの違い
- 検索クエリの重要性と活用方法
- キーワードの最適化と管理
について解説します。
検索語句(クエリ)とは?
用語 | 意味 |
---|---|
検索語句 | ユーザーが実際に検索する語句やフレーズ |
キーワード | ユーザーをターゲティングするための語句 |
「検索語句(クエリ)」とは、ユーザーが検索エンジンの検索窓に実際に入力する言葉やフレーズのことです。
検索語句(クエリ)は、ユーザーが知りたい情報や解決したい問題を表しており、実際の検索語句に基づいて検索エンジンは関連するウェブページを表示します。
そのため、検索語句はユーザーの意図やニーズを理解するための重要な指標となります。
例えば、ユーザーが「ラーメン」と入力した場合は一般的なラーメンの情報を探していることが考えられます。
一方で「名古屋 ラーメン おすすめ」と入力した場合は、名古屋でおすすめのラーメン店を探していることがわかります。
また、「二郎ラーメン 作り方」のように具体的な作り方を知りたいというケースもあります。このように、検索クエリは単語の組み合わせから文章形式まで様々です。
つまり、検索語句はユーザーの意図を具体的に表しているため、検索語句を理解することで、ユーザーのニーズに合った広告やコンテンツを表示することができます。
キーワードとは?
キーワードとは、ユーザーをターゲティングするために広告グループに登録する語句のことを指します。
特定の検索語句に対して広告を表示するためのトリガーとなります。
キーワードの役割
キーワードは広告を表示させたいターゲット層にリーチするための基礎となります。
キーワード選定の良し悪しで、広告のパフォーマンスが大きく変わることもあります。
キーワードのマッチタイプ
Google広告におけるキーワードの種類(マッチタイプ)について簡単に説明します。
現在Google広告(Yahoo広告も)におけるキーワードのマッチタイプは以下の3つです。
- 部分一致
- フレーズ一致
- 完全一致
マッチタイプ | 特徴 |
---|---|
部分一致 | 類似の検索語句や関連性のある検索語句にも広告が表示される設定です。いい意味・悪い意味両方で意図しない検索語句も多く出ます。 |
フレーズ一致 | 指定したフレーズを含む検索語句に対して広告が表示される設定です。最近は拡張性が高く関連性の高い検索語句も拾います。 |
完全一致 | 設定したキーワードと完全に一致する検索クエリにのみ広告が表示される設定です。「靴」と完全一致で設定しても「シューズ」という検索語句で表示はされます。最近は「ほぼ完全一致」みたいになっています。 |
まとめると、キーワードは広告主が設定するもので、検索語句はユーザーが実際に検索窓などに入力する語句。キーワードは検索クエリに対応するためのツールとなります。
検索語句の見方と活用方法
このパートでは検索語句の見方や活用方法について解説します。
検索語句レポートの概要
検索語句レポートは、ユーザーが実際に検索した語句(検索クエリ)を一覧で表示するレポートです。
検索語句レポートを見ることで設定したキーワードに対してユーザーがどのようなクエリで広告をクリックしたかを把握できます。
検索語句レポートの確認方法
Google広告管理画面の「分析情報とレポート」にある「検索語句」をクリックするとレポートが表示されます。
一覧の一部ですが以下のようになります。
本来ならキーワードの右側に表示回数やクリック数、費用やコンバージョン数などが表示されています。
アカウントによって並ぶ順番は違いますが、一番左に「検索語句=実際にユーザーが検索した言葉」が表示されます。
赤枠の「キーワード」は検索語句にたいして広告が表示される実際に設定したキーワードとなります。
他に「マッチタイプ」と「追加済み/除外済み」という項目があります。
マッチタイプ
マッチタイプは「検索語句」と「キーワード」が一致しているかを表します。注意したいのが検索語句が「ラーメン おすすめ」で赤枠のキーワードが部分一致キーワードで「ラーメン おすすめ」と登録している場合でも完全一致という意味となります。
インテントマッチ=部分一致となります。上の画像でインテントマッチとなっている検索語句は部分一致キーワードで拾ってきた検索語句となります。
追加済み/除外済み
「追加済み」でチェックマークがついている場合は検索語句がキーワードとして登録されていることを意味します。
したがって、インテントマッチとなっている検索語句でコンバージョンにつながっている場合は実際のキーワードとして追加するのがおすすめです。反対にコンバージョンにつながっていない検索語句の場合は除外するようにしましょう。
除外キーワードの設定方法
除外キーワードの追加方法について簡単に説明します。
検索語句レポート一覧画面で除外したい検索語句にチェックします。
①の検索語句の左にあるチェックボックスにチェクをいれると②の「除外キーワードとして追加」が表示されますのでクリックします。キーワードを追加する場合は「キーワードとして追加」をクリックしましょう。
①で除外キーワードをどこに追加するのか選択できます。
②の部分は除外する検索語句が表示されます。デフォルトは完全一致の除外キーワードとなります。状況に合わせてフレーズ一致や部分一致に変更しましょう。
③で除外キーワードを保存します。上の画像の場合は「広告グループ」に「完全一致」で除外キーワードを追加する形となります。
除外キーワードについては『初心者でもわかる!Google広告の除外キーワード設定ガイド』の記事で詳しく説明しています。
新しいキーワードの発見と追加
効果のある検索語句の場合は、新しくキーワードとして追加しましょう。
赤枠部分は、検索語句が部分一致=インテントマッチとして拾われたものとなります。
キーワードの列の右側に実際には費用やコンバージョン数の列があるので実際のパフォーマンスがよければキーワードとして登録しましょう。
検索語句レポートでキーワードを追加する方法
検索語句レポートでキーワードを追加するには①の追加したい検索語句のチェックボックスにチェックを入れる。
②の「キーワードとして追加」をクリックします。
①に追加するキーワードが表示されます。キーワードして追加する場合デフォルトでは「部分一致」となるのでマッチタイプは適宜変更してください。
最終ページURLや上限クリック単価の設定は任意です。
最終ページURLを設定しない場合は広告で設定しているランディングページに飛びます。
コンバージョン数の最大化やコンバージョン値の最大化などの自動入札では上限クリック単価を設定しても反映されません。
②で保存すればキーワードして追加されます。
検索クエリを活用した成功事例
自動入札で部分一致を使用していたアカウントがありましたが、実際に見たところ除外キーワードやキーワードの追加などメンテナンスが全くされていませんでした。
こちらで手を加えさせてもらって、CPA(コンバージョン単価)が半分、コンバージョン数2.5倍くらいの改善できました事例があります。
検索語句とキーワードの違いまとめ
この記事では、Google広告における「検索語句(クエリ)」と「キーワード」の違いと、その活用方法について解説しました。
検索語句(クエリ)は、ユーザーが実際に検索エンジンに入力する言葉やフレーズであり、ユーザーの意図やニーズを直接反映しています。一方、キーワードは、広告主がターゲティングのために設定する語句で、広告が表示されるトリガーとなります。
違いを理解し、検索語句レポートを活用することで、以下のようなメリットがあります:
- ユーザーの実際の検索行動を把握し、より精度の高いキーワードの追加や調整が可能になる。
- 不要な検索語句に対して除外キーワードを設定し、無駄な広告費用を削減できる。
- 新しいキーワードを発見し、広告効果の最大化につなげられる。
効果的な広告運用には、検索語句とキーワードの関係性を深く理解し、定期的な最適化・メンテナンスが欠かせません。
検索語句レポートを活用して顧客のニーズを正確に捉え、適切なキーワード設定と除外キーワードの管理を行いましょう。
検索語句レポートの活用で、広告の表示回数やクリック率、コンバージョン率の改善が期待でき、ビジネスの成果を大きく伸ばすことができます。今後の広告戦略にぜひ活かしてみてください。