Google検索(リスティング)広告は、サービスや製品の露出を増やす手段として不可欠です。
高い表示回数は、広告が多くのユーザーに露出していることを示す指標となります。
逆に、表示回数が少ないと、潜在的な顧客へのアプローチが不十分である可能性が高くなります。
したがって、Googleリスティング広告の表示回数を改善して増やすことはビジネスの成功を向上させる上で極めて重要です。
この記事ではGoogle検索広告の表示回数の増やし方、改善方法について9つの視点で解説します。
ただ、表示回数を増やすだけなら簡単ですが、よりビジネスやサービスに関連性のある顧客に向けて表示回数を増やせる記事となっています。
- もっと興味あるユーザーにリーチしたい
- google広告に限らずWEBマーケティングを改善したい
- もっと拡大したいけどGoogle検索広告が頭打ちになっている
上記の悩みを抱えている人に向けて書いています。
この記事では表示回数をただ上げるだけではなく、除外することによって改善できる場合も考慮して記載しています。
それでは説明に入ります。
表示回数(インプレッション)とは
表示回数、広告がユーザーの画面上に表示された回数を指します。広告業界ではインプレッションやIMP(インプ)と呼ばれることが多い指標です。
表示回数はクリックや購入とは異なり、単に広告が見られた回数を示す指標です。
特にGoogle検索広告においては、インプレッションは広告の可視性や露出度を測定する基本的な指標となります。
高いインプレッション数は広告が多くのユーザーに届いていることを示し、そのキーワードやターゲティング戦略の効果性を評価する手助けとなります。
とはいえ、インプレッションだけでなくクリック率やコンバージョン率といった他の指標と併せて評価することが重要です。
WEBマーケティングビジネスを因数分解すると以下の変数が用いられることが多いです。
LTVを除き、「表示回数 > クリック数 > コンバージョン数」という順に数が多くなります。
なのでビジネスやサービスがうまく成長・拡大できていない場合はまず表示回数が増えているかどうかを確認して次にクリック数、コンバージョンと見ていくのが定石です。
Google広告の表示回数を増やす9つの方法
ここではこの記事のメインである、表示回数を増やす方法を9つ紹介します。
いずれの方法にも言えることですが、ただ単に表示回数を増やしても興味のないユーザーの表示回数が増えてもあまり意味はありません。
前提として、興味のあるユーザーの表示回数を増やして、除外の最適化も行うことによって広告の効果が上がります。
内容は以下のリストです。
- キーワード追加と最適化
- 予算と入札の最適化
- 広告の品質を上げる
- 広告の有効性を上げる
- 広告表示オプションを充実させる
- ネットワークの追加
- 地理的なターゲティングの最適化
- 広告のテストと改善
- インプレッションシェアの確認
となります。
それぞれ順番に解説していきます。
1.キーワード追加と最適化
広告の表示回数を増やす1つめの方法はキーワードの追加と最適化です。
キーワードの追加
まず、キーワードの追加は一番行いやすく表示回数も増やすことができます。
検索語句でコンバージョンやクリック率が高いキーワードで登録されていないキーワードがあれば追加するのがおすすめです。
他にはキーワードプランナーで新しいキーワードがないかチェックするという方法もあります。
検索語句のキーワード追加方法は『【必見】Google広告の検索語句(クエリ)とは?キーワードとの違いと活用法を徹底解説』の記事で説明しています。
キーワードの最適化
現在運用しているキーワードのマッチタイプが「完全一致」や「フレーズ一致」がメインであれば、「部分一致」をキーワードとして登録することによってキーワードが拡張され、いままでリーチしていない語句も広告として表示されます。
Google検索広告にはいくつかの「シグナル」があります。シグナルはという個々のユーザーやオークション時のコンテキストを特定できる属性のことです。
「部分一致」と「完全一致」「フレーズ一致」では入札時に使用されるシグナルの数が変わります。部分一致のほうがより多くのシグナルを使用しているので結果が出やすい傾向にあります。
シグナルについては、『部分一致とは?シグナルの性質や使い方について解説』の記事を参照ください。
また。部分一致キーワードは拡張性が高いため、こちらの意図と反した語句も表示されることがあります。
したがって部分一致キーワードを追加する場合は除外キーワードの登録が必須となります。
除外キーワードについては以下の記事で解説しています。
2.予算と入札の最適化
次は予算と入札の最適化です。
例えば、現在運用している広告のキャンペーンの予算が1日の途中で切れてしまっている場合は予算に問題がなければ予算を引き上げることにより広告の表示回数を増やすことができます。
また、入札戦略が個別クリック単価や拡張クリック単価などの手動であれば、目標コンバージョン単価や目標コンバージョン値などの自動入札にすることも表示回数アップに推奨されます。
目標コンバージョン単価などの自動入札を使用する際は先程の部分一致キーワードとの相性もよく拡張性とシグナルでより多くのコンバージョン獲得が期待できます。
関連記事:Google広告の拡張クリック単価が終了 今後の運用方法は
3.広告の品質を上げる
広告の品質を上げれば広告ランクが高くなる可能性があります。
広告ランクが上がればより多くの表示回数を得ることができます。逆説的に広告の品質が低いと広告がユーザーに表示される機会が減る可能性があるということです。
広告の品質を上げるいくつかの方法案をかんたんに紹介します。
- 広告の見出しや説明文にキーワードが含まれている(推定クリック率/広告の関連性)
- 興味を引く見出しや説明文になっているか(推定クリック率)
- ページの読み込み速度が早いか(ランディングページの利便性)
- キーワードと広告のLP(ランディングページ)の内容(広告の関連性)
などが広告の品質を上げる一部の要素です。
関連記事:Google広告の品質スコアとは?上げ方についても解説
4.広告の有効性を上げる
先程の広告の品質と似ていますが、広告の広告の有効性は「未完了」、「低い」、「平均的」、「高い」、「非常に高い」で評価され、広告コピーの関連性、品質、多様性を測定した結果が提示されます。
これは実際の経験ですが広告の有効性が高ければ高いほど広告の表示回数は増えます。
レスポンシブ検索広告の有効性が低ければ上げるように改善するのも表示回数を上げることができます。
5.アセット(広告表示オプション)を充実させる
広告ランクを上げればより多くの表示回数が見込め、また広告の検索結果上位になりやすくもなります。
基本中の基本ですが、キャンペーンや広告グループに「アセット(広告表示オプション)」を設定していないのであれば必ず設定しておきましょう。
ビジネスによって、設定するアセットは変わりますが必ず設定するアセットは「コールアウト」と「サイトリンク」「構造化スニペット」アセットは設定しておくのがおすすめです。
表示回数とは関係ありませんが最近では画像表示オプションも新しくあるので追加していない場合は追加するとクリック率アップが見込めます。
6.ネットワークの追加
Google検索広告のキャンペーン設定に「ネットワーク」という項目があります。
通常はGoogleの検索結果画面に広告が表示されるのですが、「検索パートナー」「ディスプレイ ネットワーク」に広告を配信するかどうか選ぶことができます。
管理画面でキャンペーンを選択した状態で「設定」をクリックすると「ネットワーク」という項目を開くと検索パートナーとディスプレイネットワークをオンにするかオフにするか設定できます。
検索ネットワーク
検索ネットワークはGoogle以外の検索結果にも広告が表示されるようにできる機能です。
- Youtube
- BIGLOBE
- nifty
- goo
- 価格.com
などのポータルサイトにも広告が表示されるようになります。
広告予算に余裕があれば検索ネットワークをオンにしておくと効果が出る場合もあります。ディスプレイネットワーク
これは検索広告でもGDNのディスプレイ広告と同じようにアドセンスを使用しているサイトに広告を表示することができる機能です。
これを追加すると表示回数などは爆発的に増えますが予算はかなり消費されます。
個人的には検索のディスプレイネットワークはおすすめしません。
ディスプレイネットワークを使うなら通常のディスプレイ広告かP-MAXキャンペーンを運用した方がいいと思っています。
7.地理的なターゲティングの最適化
もし、一部の地域に絞って広告を配信している場合であれば地域を広げれば表示回数を増やすことができます。
特に地域型のサービスやビジネスで店舗や会社がある都道府県のみに絞っている場合は隣の都道府県もターゲティングすれば表示回数は増やせます。
地域限定のサービスだったけど、自社の強みの部分が全国でも通用するケースも有るので特殊なサービスやニッチなサービスで地元のみに絞っていたらエリアを拡張するのもいいかもしれません。
また、日本全国を対象としているEC系のサービスであれば、地域からのコンバージョン数を確認してCPAが悪い地域を除外すればよりコンバージョンが取れる地域の表示回数を増やすことができるかもしれません。
8.広告のテストと改善
1~7については実際に表示回数を増やす施策です。
広告のテストは「既存の広告」と「変更した広告」を50:50の割合で表示して表示回数に変化があるかテストすることができます。
テストは表示回数に限らずクリック率やクリック数、コンバージョン数なども比較することができるので非常に便利な機能です。
以下の記事に広告のテストの解説記事があるので気になる方は参照ください。
9.インプレッションシェアの確認
インプレッションシェア損失率も確認するのも表示回数を改善する方法です。
インプレッションシェア損失率が高ければ改善すれば表示回数を増やすことができます。
インプレッションシェア損失率の確認方法を説明します。
まず、管理画面から「キャンペーン」を選択します。
赤枠の表示項目をクリックすると「カスタム」というメニューが表示されるので鉛筆アイコンをクリックします。
「検索広告のインプレッションシェア損失率(予算)」と「検索広告のインプレッションシェア損失率(ランク)」にチェックを入れて保存します。
キャンペーンにインプレッションシェア損失率が表示されます。
損失率は低いほうがいいので0%に近ければ近いほどいいということになります。
部分一致キーワードを入稿している場合は(ランク)は高くなることもあるのであくまで参考にするのがいいでしょう。
Googleリスティング広告の表示回数を増やす方法のまとめ
この記事ではGoogleリスティング広告の表示回数を増やす方法について説明してきました。
表示回数はあくまで広告の改善の一つの指標です。
また、表示回数だけ増えても意味がないので、自社のサービスや商品に興味がある人にむけて表示回数を増やすのが望ましいです。
方法は9つ紹介しました。一覧のおさらいです。
- キーワード追加と最適化
- 予算と入札の最適化
- 広告の品質を上げる
- 広告の有効性を上げる
- アセット(広告表示オプション)を充実させる
- ネットワークの追加
- 地理的なターゲティングの最適化
- 広告のテストと改善
- インプレッションシェアの確認
表示回数がすくなければサービスや商品をしってもらえる機会が減ってしまします。
表示回数が少なければまずは改善していきましょう。しかし、関係ないターゲットを拡張しては意味がありませんので注意しましょう。
表示回数が増えたら、クリック数やクリック率、コンバージョン数・コンバージョン率を改善していくとよりよく広告が回っていきます。
また、Google広告として紹介しましたが、考え方についてはyahoo検索広告でも同様ですので参考になれば幸いです。
広告の表示回数が改善できれば広告のクリック率も改善することをおすすめします。