Google広告に「パフォーマンスプランナー」という機能があるのはご存知でしょうか。
聞いたことあるけど、どういった機能かわからない。
機能はわかっているけど使い方が分からないといった方に、この記事ではパフォーマンスプランナーの機能と使い方について説明します。
この記事の結論
- Google広告のパフォーマンスプランナーについて知りたい
- パフォーマンスプランナーの使い方が知りたい
- 実際のパフォーマンスプランナーの予測は実際どう?検証データをもとに確認
パフォーマンスプランナーとは
Google広告の「パフォーマンスプランナー」は、広告キャンペーンの予想パフォーマンスを予測するためのツールです。
パフォーマンスプランナーはGoogle広告予算の変更やコンバージョン単価の変更によって、収益やコンバージョン数がどのように変わるかをシミュレーションできます。
特に広告予算の最適化や、キャンペーンのROI(投資収益率)向上を目指す場合に役立ちます。
実際の競合状況や季節性をもとに、システムが自動的に予測を行うため、効果的な広告運用を行うことができます。
パフォーマンスプランナーを活用することで、マーケティングの予算割り当てやGoogle広告運用戦略の計画に役立てることが可能です。
パフォーマンスプランナーの利用条件
ここではパフォーマンスプランナーの利用条件を説明します。
検索やディスプレイ、動画といったキャンペーンによっても要件は変わってきます。
検索キャンペーン
利用可否の条件の要素 | 利用条件 |
---|---|
入札戦略 | 「個別クリック単価(CPC)」「拡張 CPC」 「クリック数の最大化」「コンバージョン数の最大化」 「コンバージョン値の最大化」「目標広告費用対効果(ROAS)」 「目標コンバージョン単価(CPA)」「目標インプレッション シェア」 のいずれかを使用している。 |
広告稼働期間 | 広告を72時間以上稼働している |
クリック数 | 過去7日間に3回以上クリックがある |
最小コンバージョン数 | 過去7日間に3件以上のコンバージョンを獲得している (コンバージョン重視のキャンペーンの場合) |
予算 | 検索における過去 10 日間のインプレッション シェア損失率(予算)が 5% 未満(目標インプレッション シェアの場合のみ) |
他にもディスプレイ、ショッピング、アプリ、P-MAX、動画キャンペーンの要件もありますがすべて記載すると冗長になるので、各キャンペーンの要件は。Google公式のパフォーマンスプランナーについてを参照ください。
パフォーマンスプランナーを利用できないキャンペーン
共通してパフォーマンスプランナーを利用できない条件は以下となります。
パフォーマンスプランナーについて
- 要件を満たすよう変更を加えられてはいるが、その設定になってからの稼働期間が 10 日未満である
- 下書きまたはテストの状態である
- 削除されている
パフォーマンスプランナーで出来ることは?
パフォーマンスプランナーできることは以下の内容です。
- 予測: 広告予算や目標コンバージョン単価に基づいて、コンバージョン数、クリック数、インプレッション数などの予想パフォーマンスを取得できます。
- 予算のシミュレーション: 予算レベルでのパフォーマンスの変動をシミュレーションし、最適な予算割り当てを計画できます。
- 入札戦略の評価: 異なる入札戦略(例:目標コンバージョン単価、目標広告用対効果(ROAS))を試して、どう変化するかを確認。
- 季節性の影響の予測: 特定の期間やイベント(連休など)におけるパフォーマンス変動を予測します。
パフォーマンスプランナー機能を活用することで、ROIの向上、広告運用の効率化、マーケティング戦略の改善のヒントを得ることができます。
パフォーマンスプランナーの使い方
ここからはパフォーマンスプランナーの使い方について説明します。
まずはGoogle広告の管理画面の上部メニュー「ツールと設定」をクリックします。
ツールと設定をクリックするとメニューが表示されます。赤枠の「パフォーマンスプランナー」をクリックします。
パフォーマンスプランナーの作成画面が表示されるので赤枠のボタンをクリックして作成します。
プラン作成画面が表示されます。
- プランの日付を選択します。デフォルトは3ヶ月(四半期)
- チャネルを選択 ディスプレイやショッピングのキャンペーンがあれば表示されます。
- 主要指標 コンバージョンもしくはコンバージョン値
日付はデフォルトでいいと思います。
次にチャネルを選択します。まずは検索キャンペーンを選択します。
チャネルを選択すると「主要目標」の項目が追加で表示されます。
- プランのコンバージョン目標を選択します(省略可)
- プランの目標を設定します(省略可)
プランのコンバージョン目標を選択します(省略可)を選択すると任意のコンバージョンを選択することができます。
「コンバージョン目標を選択」をクリックすると、アカウントに設定してあるコンバージョンが表示されるので任意のコンバージョンを選びます。任意なので選択しなくても大丈夫です。
目標は「コンバージョン」「費用」「コンバージョン単価」を選ぶことができます。
あとから設定もできるので、目標なしにしておきます。
主要目標のさらに下にスクロールするとプランを作成するキャンペーンを選ぶ項目が表示されます。
プランの予測を作成するキャンペーンにチェックを入れて、「作成」ボタンをクリックします。
パフォーマンスプランナーの画面
パフォーマンスプランナーの画面が表示されました。各項目について簡単に説明します。
- プランの名前
- キャンペーン名
- 予測期間
- 主な指標と目標
- コンバージョン目標
- 予測を見る
- パフォーマンスを比較する
- 予測(既存の設定)
- 予測(コンバージョン・コンバージョン単価)
- 予測の費用といった指標
1.プランの名前
プランの名前です。デフォルトの設定では「検索ネットワークキャンペーン プラン:2023年10月1~12月31日」といった名前になっています。
キャンペーンの種類 プラン:予測期間
というふうになります。入力欄をクリックすれば任意の名前に変更できます。
「キャンペーン名 予測期間の日付」といった風に命名しておくのがいいかもしれません。
2.キャンペーン名
パフォーマンスプランナーの予測しているキャンペーン名が表示されます。
3.予測期間
予測期間が表示されます。クリックすれば任意の期間に変更することができます。
4.主な指標と目標
「コンバージョン」「費用」「コンバージョン単価」から選べます。
例としてコンバージョンを選択します。コンバージョンを選択すると数値を入力する項目が表示されます。前の期間のコンバージョン数と前年同期間の数値が表示されます。
これらを考慮して目標数値を入力できます。
5.コンバージョン目標
メールの申込みや電話といったコンバージョンの種類を選ぶことができます。複数のコンバージョンの種類があれば任意のコンバージョンを選択できます。
6.予測を見る
パフォーマンスプランナーのプランを作成したらデフォルトで「予測を見る」が表示されます。
となりの「パフォーマンスを比較する」タブに切り替えることができます。
7.パフォーマンスを比較する
パフォーマンスを比較するタブをクリックすると以下の画像の画面が表示されます。
「費用」「コンバージョン」「平均コンバージョン単価」のパフォーマンスを比較できます。
グラフにカーソルを合わせると数字が表示されます。
過去の実績と既存の設定、予定の設定が表示されます。
8.予測(既存の設定)
グラフでパフォーマンスが表示されます。グレー色の点が既存の設定の場合の予測期間のパフォーマンスを表示しています。
グラフにカーソルを合わせて、グラフ線をクリックすると既存の費用から変更した場合の予測パフォーマンスを確認することができます。
9.予測(コンバージョン・コンバージョン単価)
予測を見るで「コンバージョン」「コンバージョン単価」でグラフを切り替えて予測することができます。
10.予測の費用といった指標
予測しているプランの費用やコンバージョン、コンバージョン単価やコンバージョン率が表示されます。
プランの予測の既存の設定との差
プランの画面を下にスクロールすると変更した予測が既存の設定と予測との差異が表示されます。
これらを予測して予算を上げたら採算が合うかどうかを予想することができますね。
パフォーマンスプランナーの精度は?
パフォーマンスプランナーで広告の予測することができますが、実際の予測はどうなのかと思う人もいると思います。実際に予測した数値と実際の数値を検証してみます。
さすがに四半期は長いので1週間の予測を見てみましょう。
この記事では検索キャンペーンとP-MAXキャンペーンの予測と実数を比較していきます。
まずは検索キャンペーンの1週間の予測と実際の数値を比較してみます。
- 比較期間は費用や設定の変更はしない
- 予測期間は2023年9月17〜9月23日の期間
というルールで行います。
検索キャンペーンの1週間比較
予測の数値 | 実際の数値 | |
---|---|---|
費用 | 44.5万 | 44.1万 |
コンバージョン | 206 | 162 |
コンバージョン単価 | ¥2,158 | ¥2,718 |
平均コンバージョン率 | 7.41% | 6.47% |
予算は大体合ってますが、パフォーマンスに関しては実際よりも少し低い傾向にあります。
三連休もあったので少し予想と変化があったのかもしれません。
1週間だと正確性にかけるので1ヶ月の予想と比較してみます
検索キャンペーンの1ヶ月比較
予測の数値 | 実際の数値 | |
---|---|---|
費用 | 198万 | 189万 |
コンバージョン | 712 | 666.02 |
コンバージョン単価 | ¥2,787 | ¥2,841 |
平均コンバージョン率 | 6.63% | 6.58% |
予算は変更はしない予定となっています。
概ねあっている感じはありますね。予算も予測分使えば、実際のコンバージョン数もほぼ近い数字となります。
P-MAXキャンペーンの1週間比較
予測の数値 | 実際の数値 | |
---|---|---|
費用 | 10.5万 | 10.6万 |
コンバージョン | 89 | 55.72 |
コンバージョン単価 | ¥1,180 | ¥1,894 |
平均コンバージョン率 | 7.69% | 5.04% |
こちらも予算はあっていますがほかは予測が下がっています。
1週間では正確性がとれないかもなので次は1ヶ月の予想を取ってみます。
P-MAXキャンペーンの1ヶ月比較
予測の数値 | 実際の数値 | |
---|---|---|
費用 | 46.5万 | 55.7万 |
コンバージョン | 289 | 423 |
コンバージョン単価 | ¥1609 | ¥1,315 |
平均コンバージョン率 | 5.68% | 8.37% |
P-MAXはかなり上方修正となっています。予算やコンバージョン、単価、CV率すべて良くなっていますが、予算が予想より多くなってしまったのは私のコントロールミスです…
パフォーマンスプランナーの使い方や精度のまとめ
パフォーマンスプランナーは今後の予算の管理やGoogle広告によるビジネスの成長を予測することができます。
おすすめは月に1度予測を確認するのがおすすめです。
こまめにチェックすることでキャンペーンの変化にも気づくことができる場合もあります。
あくあまで予測ですので100%信じるのは難しいと思いますが、参考になりますのでうまく使ってビジネスを成長させていきましょう。
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